先日、育休者を対象とした会社主催のイベントがあり、子供同伴で参加してきました。小さい子供を連れて行き、自宅と会社が近くてサイコー!と、改めて実感しました。
我が家は、以前は神奈川県に住んでいたのですが、長男の保育室 (保育ママ)を卒室したタイミングで、引越しを検討しました。
その時の最大のテーマは通勤時間の短縮を図るでした。
当時 (神奈川県在住) の状況
私たち夫婦は2人とも勤務地が都心のため、通勤時間は1時間半は軽くかかります。
朝はオットに子供をまかせ、私は7時過ぎに家を出る。そしてオットは7時45分に家を出て、子供を預けて職場に向かう。
帰りは時短勤務の私が16時過ぎに退社し、18時頃に長男のピックアップ完了です。
一方、保育室のお友達のご両親は、みな比較的近くに職場があったため、17時半まで勤務してもお迎えに行く時間は私と一緒でした。
このリズムを、卒室までの2年間続けたのですが、毎日バタバタと余裕がなく、給料も少ない(時短なので)…といつもやりきれない気持ちで一杯でした。
東日本大震災での帰宅困難を教訓に出した答え
私は幸いにも長男の育休中でしたので、子供を迎えに行けないという事態は免れました。
ですが、近隣の保育園等では夜の12時頃のお迎えになってしまったなどの話もあり、子供は勿論のこと、保護者の方々、保育園の先生方、ほんとにほんとに大変な思いをされたと思います。
当の子供も、とてもとても不安だったと思います。ちなみにオットも夜12時頃の帰宅でした。
もうこんな事は起きて欲しくはないですが、絶対に起きない保障はありません。それならば、万一、災害等が起きてしまったとしても、
- 被害を最小限に抑える
- 子供を不安にさせる要素は可能な限り取り除く
ことを考えました。
その為に私たちできる事・・・それは、親族が近くにいない私たちにとって、
両親のどちらかがすぐに迎えに行く
ことでした。
職住近接は本当に良かった【メリット】
我が家のケースでは、
子供をすぐに迎えに行ける = (イコール) 勤務地である東京に住む [転職はしない前提]
という事になるのですが、
結果は・・・大正解!でした。
共働きの我が家がサポート無し状態で子育てをするには、会社近くに住むのは本当に良かった!
のです。
この思いは数年経過した今でも変わりません。
我が家にとっての職住近接のメリットは、具体的には、次の4つです。
1. ドア to ドア 30分通勤で子供との時間増加
朝は、私が8時に出発し、オットは8時45分に出発。帰りは私が17時半に会社を出て18時のお迎え。
1日当たり子供と過ごせる時間(園への送迎まで)が、
- 引越し前:14時間
- 引越し後:15時間
と1時間も増加したのです。
小さい子供にとって1時間多く一緒にいられるのは非常に大きい事かな思います。年間に換算したら365時間も、です。
余談ですが、ただ、こうやって改めて書いてみると、0歳とか1歳の頃から、1日のうち10時間も親元離れて生活しているというのがハッキリしましたね。
なんか、複雑な気持ちです…
2. 時短からフルタイム勤務へ変更し給料アップ
復帰直後は6時間勤務から開始し、慣れたところで7時間に変更しました。しかし、引越し前(神奈川)は、どうしてもこの7時間の壁が越えられませんでした。
ですが、引越し後(東京)は、同じ18時のお迎えに関わらず、フルタイム勤務が可能になったのです!
しかも、家を出るのは約1時間も遅くて良いのにです。
残業は免除して貰うことになりましたので(職場の配慮で)、子無し時代と比べ支給額は減りますが、お給料を満額頂けるのは満足感があります。
3. すぐに帰宅できる安心感
子供が病気で呼び出しがあった場合も、何時間も待たせることなく、30分程度でお迎えに行ける事になります。
また、災害等が発生した場合、必ず交通網はマヒします。通勤には複数路線・手段あるのが望ましいとは思っているのですが、何せ東京は大都会。
寸断してしまうと人が溢れ、公共交通機関を複数おさえておいたところで、復旧した電車、バス、タクシーにはなかなか乗ることはできません。
そんな中、会社から自宅まで、1時間もあれば歩いて帰宅できる距離というのは、安心以外の何物でもありません。
偶然にもオットの会社も最寄り駅が私と同じですので(線路を挟んで離れてはいますが)、少なくとも、どちらかは1時間程度で迎えに行けるかなと考えています。
4. 通勤ストレス/疲労減
朝の東京へ向かう電車、なかなかの混雑振りです。
精神的にも物理的にも、読書や勉強ができる余裕もありません。ですから、私の経験上、特に朝の通勤時間を有効に使うことはできません。
朝一に、そんな状況を経てから、の仕事です。
そしてようやく自宅に帰ってからも、家事・育児の嵐です。
ですので、通勤による消耗なんて無いに越したことがないのは言うまでもありませんよね。
現在も、会社に近くなったとは言え、電車が混んでいる時はあります。しかし、乗っている時間は非常に短くなりましまので、以前程のストレスや疲労は感じなくなりました。
ちなみに、長男が小学校に入学した今となっては、送迎の必要もありません。
現在、オットは9時に家を出発すれば良く、更に、混んでいる時間帯を避けての通勤が可能になりましたので、満員電車とは無縁の生活を送っています。
これまで、メリットをあげましたが、会社が近くなったことにより、全てがハッピーなわけではありません。もちろん、デメリットもあります。
職住近接の全てが満足ではない【デメリット】
1. 仕事のストレスが抜けにくい
会社が嫌いな人にとっては、近くに住むのは仕事のストレスからは解放されにくいことになります。
2. 同僚の溜まり場
会社から自宅が近いと、遊びに行きたいという人もいるかもしれませんし、自分自身も、おいでよー!なんてことになるかもしれません。
そして、気付いた時には、溜まり場…。
3. 休日の交通費が自腹
会社から遠ければ遠いほど、交通費の会社支給額は多くなります。その通勤途中にデパートやショッピングモールなどがあれば、休みの日にも定期を使って行くことができます。
しかし、自宅が会社に近いと、途中に出掛けたい場所がある確率は低くなりますから、そこまでの交通費は自腹になってしまいます。
我が家は実際にそうなりました。
その他、会社に近いというよりも、東京都心近くに住むことのデメリットもありましたので、ご紹介しておきます。
我が家にとっては、こちらの方が影響が大きかったです。
4. 物価が高い
不動産が高い。結果、家が狭くなる。
1番迷った点です。子供がいる訳ですから、今後、教育費などがかかります。もう自分のサラリーパーソンとしての立ち位置も見えてきており、大きな年収増は見込めません(オットも)。
あくまで私個人の感覚ですが、建売り住宅ですと、大体同じくらいの広さ・設備の場合、神奈川県と東京を比較すると、1000万円単位での差があるように感じました。
マンションや駐車場では更に差が開くように思います。
我が家も実際、引越して家が狭くなりました。
無理してローンを組んで、金銭的に全く余裕のない暮らしを何十年も続けたくは無かったので、広さで妥協しました。
その狭さ故だと思いますが、収納面積も少なくなりました。引越しに際し、相当な量を処分しましたが、見積もりが甘かったのか、それでも入りきりませんでした。
交通費は会社が負担してくれますが、不動産代の補助はありません。
近接手当て?のようなものを支給してくれる進んだ会社もありますが、私たちが勤務する会社には残念ながらそう言った手当ては存在していません。
(それどころか私の会社では、そもそも地域間での給料差すらない!⬅︎地方の工場に勤務した方が得ということ)
- 交通費を会社に負担してもらい、不動産が手に入りやすい価格の郊外にするのか、
- 不動産に高額支払って職住近接にするのか、
の検討が必要になります。
生活用品や食材が高い
まいばすけっとやマルエツプチのような小型店が展開されてますが、人口の割に、スーパーの数が基本的に少ないように思います。
そこに、そもそもの地価の高さも相まってなのか、引越してすぐに、物価が高いと感じました。
1〜2割は高いという印象です(私の主観です)。
5. 空気が汚い
少し大きな幹線道路沿いは、埃っぽいです。
ですが、そのような所にも、図書館などなどビッシリと建物が建っているので、生活のために使用せざるを得ない道路になっています。
他には、たまにですが、光化学スモッグ注意報が発令される時があります。
ですので、我が家では基本、洗濯物は外には干していません。そして、発令中には、小さい子供は外には出しておけません。
6. 空が小さい
隙間なく、ビッシリと建物が建っています。しかも高層のビルもたくさんあります。
空き地や高齢の方が営んでいた個人商店跡などは、すぐにマンションに取って代わります。
普段、忙しい時には気になりませんが、ふと、空が小さいと感じる時があります。はっきり言って、自然の中でのびのびと子供を育てるというのとは真逆の環境です。
7. 災害時の食料不足
人口が多い分、店舗にある食料を確保するのは、非常に難しいかなと考えています。
やりくりでデメリットもなんとかなる
1.仕事のストレスと、2.溜まり場は、幸い我が家には該当しませんでした。
3.の自腹交通費も、影響あると言えばありますが、もともと毎週末、出掛けるタイプではありません。ですので、想定される額としては非常に少ないので、許容範囲です。
今後、もし金銭的に辛くなった場合には、家族総出の外出を、オット&長男ペアだけにするなど、見直したいと思います。
4. 高い物価は…やはり家計の帳尻合わせは必要になってきます。
収入は増えないのに出費ばかりが嵩んでいては、いつか家計が破綻してしまいますから。
どこかが高くなれば、他のどこかの費用を抑える。例えば、食材が高い分は外食の回数を減らし、食費の総額では変化がないようにしています。
我が家がやったように、1日1時間、子供と長く過ごすためだけに、1000万円(仮の不動産高額分)をかけるのは、どうなの?
という疑問は残るかもしれません。
しかし、やっぱり子供と一緒に過ごす時間は、何事にもかえられないと思います。
5. 6. の汚い空気と狭い空は、仕方がないので無条件で受け入れています。
当の子供本人は、どこであっても楽しく遊んでくれるものと期待しています。現に毎日、色んな公園をはしごしながら、楽しそうにお友達と遊んでいます。
7.災害時の懸念は、必要最低限の食料を自分で準備しておくことで、何とか対処したいと考えています。お水と非常食は備蓄中です。
デメリットを超越するゆとり
我が家の場合、職住近接のデメリットとメリットを天秤にかけた時、メリットの方に大きく傾きました。どんなデメリットよりも、メリットの方が勝っていました。
何よりも親に余裕がうまれ、結果として家族の幸福感が増したように感じています。
以上
最後までお読みくださりありがとうございます🍀